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Sunday, April 18, 2021

経済的不安を映し出すコロナ禍における出生数の減少(厚労省「人口動態調査」) - ニュース・コラム - Y!ファイナンス - Yahoo!ファイナンス

 今回は、厚生労働省が発表する人口動態統計から新型コロナ感染拡大の影響を見ていこう。
 人口動態統計は国の基幹統計の一つであり、出生・死亡・婚姻などに関わる項目が収録されている。集計数値や公表時期などの違いから「速報」「月報」「年報」の3種類が発表されており、本稿では最も足元に近い数字を見ることができる速報の数字を使用する。
 経済・社会の持続可能性という観点からは、出生数と死亡数が一定の範囲に収まっていることが望ましい。そのためには出生数を一定の水準にとどめておく必要があるが、実際には出生数は減少傾向を続けている。
 さらに新型コロナの影響が、出生数の減少幅にも表れている(図表)。2021年1月の出生数は6万3,742人であり、20年1月の出生数7万4,672人と比較して14.6%減、1万人以上の減少となった。19年から20年にかけての年間出生数の減少幅が2万5,917人(2.8%)であったことを考えると、21年1月は大幅な減少となった。
 出生数の先行指標が妊娠届け出数である。21年1月の出産からさかのぼると、妊娠届は約8~9カ月前、20年4~5月ごろに提出されていることになり、新型コロナ流行の第1波や緊急事態宣言(1回目)のタイミングと一致する。
 20年の妊娠届け出数は1月が最多(8万2,864件)で、6月に底を打ち(6万6,761件)、その後増加に転じた。この推移を踏まえると、本稿執筆時点で未発表の21年2~3月の出生数も、大きく減少していることが予想できるが、4月には増加に転じる可能性もある。また、9カ月前の妊娠届け出数から足元の出生数を推定する独自モデルによる予測では、2月から5月までで底を打つようなかたちで、6月から増加に転じることが見込まれる。
 出生数の大幅な減少には、妊婦と新生児が新型コロナに感染するリスクを回避した側面と、経済的な不安から妊娠・出産を回避した側面があると考えられる。今回の事象は、十分な感染症対策はもちろんのこと、中長期的な不安を解消させるための政府による経済対策の必要性を再認識する契機である。足元の新型コロナ不況からの速やかな脱却に加え、日本の持続的な経済成長に向けた目線が欠かせない。(「週刊金融財政事情」2021年4月20日号より転載)

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