ドライバーに死亡事故続発を伝える道路情報板＝３日午後、岐阜市西荘
交通死亡事故が県内各地で続発している。今月１日までの５日間で５件と相次ぎ、昨年同期と比べた交通事故死者数の増加数は全国ワースト１位に。県警は緊急対策に乗り出すことになり、交通取り締まりの強化や交通安全啓発などで続発に歯止めをかけたい考え。
県内では昨年、死者数が現行の統計制度となった１９４８年以降で最も少ない４３人だったこともあり、ことしは年始めから増加傾向が続いていた。そんな中、５月２８日に関市と高山市で計３件の死亡事故が発生。２９日と６月１日にも岐阜市と海津市で１件ずつ起き、６５歳以上の高齢者５人が命を落とした。これにより１日時点の死者数は２７人と前年同期比１０人増え、増加数は全国最多に。増加率は同５８・８％で、全国平均のマイナス１３・５％と比べて飛び抜けて高くなっている。
交通企画課によると、死亡した２７人のうち６３％に当たる１７人が６５歳以上。高齢者が運転していた死亡事故は約３割に上っていた。このため高齢者を対象にした安全講習、危険な交通場面を体験できるシミュレーターをスーパーなどに持ち込む出張型の交通安全指導を通し、高齢者に自分の身を守るよう呼び掛ける方針。
圏域別の死者数は岐阜５人（前年同期比１人増）、西濃８人（２人増）、中濃５人（２人増）、東濃４人（皆増）、飛騨５人（２人増）。同課は県内全域で警戒が必要だとして幹線道路２２カ所の道路情報板で「死亡事故 続発」と警鐘を鳴らしているほか、白バイやパトカーによる交通指導取り締まりを強化している。同課は「思いやりと譲り合いの心を持ち、悲惨な事故防止のため協力を」と呼び掛けた。
カテゴリ: 社会
交通事故死「全国ワースト」前年同期比の増加数 岐阜県警が緊急対策着手 - 岐阜新聞
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