東京にある私立中の「のべ志願者数」ランキングをお届けする。複数の入試がある学校はその合計値を使用したことから“のべ”とした。併願先としての人気も考えると、出願者数ベースで見た方が参考になりそうだからだ。のべの実受験者数と比べながら、東京の人気校について考えてみたい。(ダイヤモンド社教育情報) 【「東京私立中学志願者数ランキング」はこちら】 ● 出願者数ベースで見た「のべ志願者数」 各入試の出願者数(志願者数)の合計を「のべ志願者数」として次ページにランキングした(図1)。以下、繁雑さを避けるため「のべ」は外して表記する。 これはあくまでも出願者数ベースによる志願者数のランキングである。併願先としての人気度合いは、実際の受験者数よりも反映されやすい面がある。2021年だけでなく、18年からの4年間の推移も見ることで、その学校の勢いをつかむこともできるだろう。 男子校が2校、女子校が2校、共学校が6校ある。実際の受験者数では広尾学園(港区)が圧倒的に多いが、志願者数ではその姉妹校であり、21年が初めての入試だった広尾学園小石川(文京区)が、初登場第1位とダントツの人気だった。ちなみに広尾学園の志願者数ランキングは3位となった。両校を併願するパターンが、21年は多かったことを示している。 2位は男子校の東京都市大学付属(世田谷区)。同じく男子校では4位に日本大学豊山(文京区)が入っている。受験者数では50人差で2位日大豊山と4位都市大付属の順だったが、出願者ベースでは500人以上の差をつけて、都市大付属がリードしている。併願先として不動の高い人気を示している。 5位には、受験者数では8位だった開智日本橋学園(中央区)が入っている。
● 志願者数では初登場の広尾学園小石川がダントツに
● 6割弱~9割弱と差は大きい実際の受験率 6位には、三田国際学園(世田谷区)がランクインした。共学化、校名変更、新校地への移転・校舎新築というフルコースで生まれ変わった学校としてことに有名だが、いまでも人気を維持している。 7位と8位には女子校が入った。受験者数で5位だった山脇学園(港区)は8位に、7位だった豊島岡女子学園(豊島区)は同じく7位に入っている。御三家に次ぐ存在としてすっかり安定している豊島岡女子学園は、複数回入試を続ける限りこの位置は安泰だろう。私立武蔵の元校長を迎えて進学校化に激しくかじを切った山脇学園は、午後入試などの成功もあってか併願先としての地位も安定しており、当面の間、この勢いは続きそうである。 9位と10位には東京湾岸系の人気2校が並んだ。9位青稜(品川区)は受験者数でも同じ順位だったが、併願しやすい立地である。10位かえつ有明(江東区)は人気のタワマンエリアを背景に中学受験ブームが続いており、両校ともに前年より1割以上志願者を増やしているところに、その勢いが見てとれる。 ランキング中、共学校は6校あるが、そのいずれもが元女子校が共学化したリニューアル校であることにも注目しておきたい。時代のニーズに合わせて改革を進めていけば、このように受験生の支持を得ることができる。 最後に、志願者数と受験者数の関係について見ておきたい。次ページの図2は志願者数(出願者数)と、そのうちのどのくらいが実際に受験したのかその割合を示している。上位10校を見ても、6割弱から9割弱まで幅広い。併願先選びという観点からも、こうした実態をとらえておくといいだろう。
● 出願しても実際に受ける人数には大きく差がある
ダイヤモンド社教育情報/森上教育研究所
東京「私立中学」志願者数ランキング、3位広尾学園、2位東京都市大付、1位は?(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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