20年度の捕獲頭数は鹿が67万4800頭で同12%増、イノシシが67万8900頭で6%増えた。都道府県別では、東北や九州、中国地方を中心に27府県で過去最高を更新した。
同キャンペーンは、全都道府県で捕獲の目標頭数や重点地域を定めて、秋から冬の狩猟期の捕獲を進めるもの。国は捕獲頭数に応じて交付金を追加配分し、後押しする。各都道府県が掲げた目標の合計は136万頭で、ほぼ達成した。20年度の農作物の被害額を見ると、28都府県で前年より減った。北海道が集計中のため、全国の被害額は集計できていない。
関東や北陸、東海などでは、20年度の捕獲頭数が目標や前年を下回ったが、農作物被害は減少する県が多い。19年度から豚熱対策でイノシシの捕獲が進んでいたことなどが背景にある。
一方、東北や九州では捕獲頭数が増え目標も上回った県が大半だが、被害額は13県中10県で前年より増えた。イノシシの生息域の拡大などが背景にある。それ以外の地域では、捕獲頭数が増え、被害額が減る県が目立った。
両省は農作物被害を軽減するため、鹿とイノシシの生息数を23年度までの10年間で半減させる目標を掲げる。近年の年間捕獲頭数は120万頭程度だが、目標達成には、20年度以降年間140万頭程度の捕獲が必要とする。てこ入れに向け、20年度から同キャンペーンを始めていた。
両省は21年度も同キャンペーンを継続する。市町村をまたぐ広域捕獲を進め、生息域の拡大を防ぐなどして「依然、深刻な状況にある農作物被害を着実に減らしていく」(農水省鳥獣対策・農村環境課)方針だ。
鹿・イノシシの捕獲数最多 農作物被害も減少 20年度 - 日本農業新聞
Read More
No comments:
Post a Comment