2021年の出生数が85万人を割り込む恐れが出てきた。厚生労働省の人口動態統計(速報値)によると、1-8月の累計出生数は55万5080人で前年同期に比べ4.8%少ない。出生数が9月以降、前年水準で推移しても84万5000人程度にとどまり、過去最少を更新するのは確実だ。ニッセイ基礎研究所生活研究部の井上智紀主任研究員は「コロナ禍による受診控えが、子づくりにも影響を与えている」とみる。【川畑悟史】 20年の出生数(速報値)は87万2683人(前年比2.9%減)で過去最少を記録した。井上氏は「高齢化が進み、子どもを産む女性の数が毎年2、3%減っており、20年も、この流れは変わっていない」と話す。 21年も、この流れは変わらず、そこに新型コロナウイルス感染拡大の影響が加わった。井上氏は「妊娠をすると産科を受診しなければならない。不特定多数の人が集まる病院での感染を心配し、子づくり行動を避ける夫妻が増えた」とみる。 21年1-8月の出生数は前年を2万8138人下回っている。8月は今年初めて前年水準に戻ったが、9月以降、前年並みで推移したとしても、単純計算で出生数は85万人を割り込むことになる。井上氏は「直近の9、10月は前年並みまで戻ってきている可能性もあるが、もともと出生数の水準としては低く、21年合計で対前年比95%以上確保できるかは怪しい情勢」との見方を示す。 速報値は国内外で出産した日本人の他、国内で出産した外国人も含まれている。国内での日本人の出産に関して確定値として集計される。厚労省が9月に発表した20年の確定値によると、出生数は84万835人。統計開始以降で過去最少となった。速報値と確定値では約3万人の差がある。21年の確定値でも同様の落ち込みが予想される。
2021年の出生数、85万人割り込む恐れ - コロナ禍での受診控えが“子づくり”にも影響(医療介護CBニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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