『ちむどんどん』(NHK総合)第118話、和彦(宮沢氷魚)は夜中、歌子(上白石萌歌)が智(前田公輝)への思いを話すのを聞く。「好きなのに、好きだから怖くて自分からは何も言えない」という歌子に、母・優子(仲間由紀恵)は「うちも、お父ちゃんも、何があっても歌子のそばにいる。だから勇気を出して。怖がらないで。そしたら必ず、明日は今日よりいい日になる」と優しく声をかけた。歌子と優子の会話を聞いた和彦は、その言葉に何かを思ったのか、じっと考え込むような表情を見せた。
和彦が考え込んでいた内容はおそらく、自分と暢子(黒島結菜)、そして健彦(三田一颯)の生活や将来についてだと考える。「ちむどんどんするか、しないか」という言葉に思いを巡らす和彦だが、彼がまず始めに行動を起こしたのは、自分のことではなく智のことだった。
浜辺に智を呼び出した和彦は「僕が勝ったら、今夜来て、歌子に正直な気持ちを伝えろ」と沖縄角力を持ちかける。両者一歩も譲らない中、和彦が智に投げかけた「好きなんだろ? 大好きなんだろ?」「何が怖い?」という言葉が智の心を揺らし、智は和彦に倒される。
和彦と智が沖縄角力をする姿は、沖縄に来たばかりの和彦(田中奏生)と智(宮下柚百)が沖縄角力をしていた姿と重なる。和彦が沖縄角力を持ちかけたことも、和彦が智を倒すことができたのも、賢秀(竜星涼)のアドバイスによるものだったのだが、和彦と賢秀のやりとりからも、子どもの頃の和彦と賢秀(浅川大治)のやりとりが思い出された。3人の変わらぬ間柄が感じられる。和彦、智、賢秀の3人は性格も考え方も違うが、だからこそ通じ合うものもある。賢秀から沖縄角力の提案をされたとき、和彦は「何で角力? 僕は真面目に……」と困惑していたが、賢秀の「ぐちゃぐちゃ頭で考えるより体でぶつかってこい!」というアドバイスが功を奏する。真面目な和彦が自分よりも強い相手に角力で挑んだことは、智の心を開くきっかけとなった。勝負を終えた後、和彦も智も清々しい笑顔を見せた。立ち去る智に和彦が「ちむどんどんするかしないか、それだけ!」と声をかけたとき、智はその言葉を受け止めてうなづいた。
その晩、智が食事会になかなか姿を現さないため、和彦は心配そうに歌子の様子を見守る。智は遅れてやってきた。スーツで身を固めた智の表情は凛々しく、歌子に正直な思いを伝えに来たのだと一目でわかる。……はずなのだが、暢子だけは、ゆし豆腐に気を取られ、智と歌子の間に流れる空気に気づかない。智が思いを伝えるのは明日に持ち越された。
■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK
『ちむどんどん』宮沢氷魚が前田公輝の背中を押す 3度目の沖縄角力対決、勝者は? - リアルサウンド
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