本作は、主人公が東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生のストーリー。ものづくりの町・東大阪で生まれ育ち、 空への憧れをふくらませていくヒロイン・岩倉舞を福原遥が演じる。
本記事では、第52回をライター・木俣冬が紐解いていく。
今朝、「おはよう日本」の伊藤海彦アナの朝ドラ送りのノリが良かったです。「右を見ろ」の大河内教官(吉川晃司)がかっこよかったと盛り上がったところ「左を向けって柏木学生(目黒蓮)が来たらもっとかっこよかったですよね」と言ったのです。伊藤アナは目黒蓮さんの演技の幅が広いというコメントもしたことがあって、目黒さんを応援しているように見えます。
当初、三條雅幸アナの「送り」が期待されていましたが、4人の若手アナたちによるおしゃべり感が逆にいい感じの今の「おはよう日本」の朝ドラ送りです。毎日必ずやるわけでもないのも程よいです。
【朝ドラ辞典 朝ドラ送り(あさどらおくり)】「あさイチ」の朝ドラ受けに対して、前の番組である「おはよう日本」で行うのが「朝ドラ送り」。番組の最後の数秒でこれからはじまる朝ドラに期待をもたせるための気の利いたコメントをいかに発するかアナウンサーの腕の見せ所となる。高瀬耕造アナが頻繁に行いはじめてからこの用語が定着した。関連語:朝ドラ受け
さて、そのかっこいい大河内教官が舞(福原遥)のピンチに颯爽と飛んで来ます。ソロフライトのさなか、天候が悪くなり予定していた空港に着陸が困難のため、急遽、釧路空港に向かった舞。たったひとり空の上、心細く感じているところに、「岩倉、右を見ろ」「わたしが誘導する」と横についてサポートしてくれたのです。
こうしてこれまでで一番の着陸もできました。
「不測の事態は必ず起きる。それでも冷静でいなければならないのがパイロットだ」と岩倉に語る大河内。それから、なぜパイロットになりたいか、原点に立ち返るよう促します。目的を自覚すればそのために何をすべきかわかるということですよね。
学校に戻ってきた舞に、柏木がつかつかつかと歩み寄ると、驚くべき態度を取ります。舞もびっくり。視聴者もびっくり。でも横切る整備士たちはスルー。
柏木ってほんとうに思ったことが言葉や態度にだだ漏れになる人ですね。よく言えば素直ですが……。こんなに抑止力のない人物ははたしてパイロットに向いていると言えるのでしょうか。「冷静でいなければならないのがパイロットだ」の言葉は柏木が心に留めないといけない気がいたします。
部屋に戻ってまた舞と語っていると、倫子(山崎紘菜)たちが心配して入ってきます。「おまえらノックしろよ」とぶっきらぼうに言う柏木。誰も入ってこなかったら何かまたする気だったのかと勘ぐってしまいます。もしかして柏木、ネタキャラとして作られているのではないでしょうか。それはそれで面白いですよね。
(文:木俣冬)
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「舞いあがれ!」第52回:命からがら戻って来た舞に何してるんだ柏木 - シネマズby松竹
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