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Saturday, December 3, 2022

藤井竜王「結果を出せてうれしい、羽生九段との王将戦へコンディション整えて」…記者会見一問一答 - 読売新聞オンライン

 鹿児島県指宿市の指宿白水館で行われた将棋の竜王戦第6局で、竜王位初防衛を決めた藤井聡太竜王(20)は対局終了後の3日夜、記者会見に臨んだ。一問一答は以下の通り。

――最高位の初防衛に成功したことについて、ご感想は。

 「昨年、竜王を獲得できて、今期が初めての防衛戦でした。振り返って、途中は苦しかった将棋が多く、大変な戦いの中で防衛という結果を出すことができてうれしく思います」

――4勝2敗だった七番勝負でうまくいった点、課題は。

 「広瀬八段に序盤から工夫される将棋が多くて、それに対してこちらがよい指し方ができなかったことが多く、未知の局面に対する対応力がまだ足りていないと感じました。8時間という長い持ち時間のなかで、中終盤でしっかり時間を使って考えることができて、その点は良かったと思います」

――羽生善治九段との王将戦七番勝負など大きな対局が続きます。どういう姿勢で臨みますか。

 「1月から王将戦七番勝負が始まりますし、その他も重要な対局が続くので、竜王戦のシリーズを振り返りながらコンディションをしっかり整えて今後の対局に臨めたら」

――サッカーに関する質問です。将棋とサッカーの共通点を考えたことは。

 「うーん、それほど共通点を考えたことはないですけど、サッカーは11人の選手、将棋の初期の駒の枚数は20枚で同じ。そこでいかに効率を上げていくか。そういう考え方は似ているかもしれないです」

――日本がワールドカップで決勝トーナメントに進出した結果について、どうお感じですか。

 「ニュースを見て知りました。グループリーグでスペインという非常に強い相手に競り勝って、決勝トーナメントに進出したことは、素晴らしいことだと思いますし、試合に向けて練習を重ねて、緻密に作戦を練った結果なのかなと思います」

――広瀬八段の序盤研究の深さがあった。どのように感じていましたか。

 「今回のシリーズでは、広瀬八段に最近はあまり指されていない形、特に第2局は珍しい形だと思いますが、そういった形を掘り下げ、工夫をされている印象は受けました。それに対して、第2局、第3局は対応を失敗してはっきり苦しくしました。工夫に対して、踏み込んで考えないといけないという気持ちはありました」

――羽生九段の充実ぶりなどをどう感じていますか。

 「王将戦で羽生九段との対戦ということで、七番勝負という舞台で対戦できることを楽しみにしています。最近の羽生九段の将棋は1局ごとにテーマを持って臨んでいて、工夫されている。充実していると思います」

――第6局封じ手の後、飛車を取らせる手について、どう判断していましたか。

 「△3八銀はいちばん有力な手だと考えていて、それに対してどうするか考えていました。▲4六飛と逃げると、△4四香で▲2六角を防がれ、千日手になってしまう変化もあって、あまりうまくいっていないと思いました。△3八銀に対して▲5九飛とか、比較をもっと掘り下げないといけなかったです。

――杉本(昌隆)師匠は弟子が驚異的なスピードでタイトルを増やし、プレゼントに困っているそうです。

 「ははは。師匠からは自分が七段の頃に和服をいただいて、今でもタイトル戦のときに着ているのですけど、師匠にはお世話になってばかりなので、今後はこちらからプレゼントをするということをしないといけないかもしれません」

――今期の竜王戦について、総括を。

 「対局をごらんいただきありがとうございました。本局は判断が難しい局面が続きましたが、途中から踏み込んで攻めを続けることができました。大変なシリーズでしたけど、結果を出せてうれしく思います。課題を今後にいかしたいと思います」

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