ドル建ての一部を除き年末で公表停止となる国際的指標金利、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の代替金利への移行について、JPモルガン・セキュリティーズのグローバル金利ビジネス共同責任者トーマス・プルタ氏は、市場参加者のさまざまな投資およびリスクヘッジのニーズを考えれば、「最大公約数的なアプローチ」は存在しないと語った。
プルタ氏はLIBOR代替金利に関するブルームバーグの公開討論会で、「市場を無理やり一つの方向に動かそうとすれば、意図せざる結果や予期せぬリスク、すなわち(連動性の高い金融商品間の乖離に伴う)ベーシスリスク、オペレーショナルリスク、システミックリスクが生じることになろう」と警告した。
同氏はまた、さまざまなエンドユーザーと共にフェデラルファンド(FF)金利やLIBOR、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)、他の指標金利が混在するマルチレート環境が、現時点で既に存在すると述べた。
ローンシンジケーションズ・トレーディング協会(LSTA)のエグゼクティブバイスプレジデント、メレディス・コフィー氏も「最大公約数的なソリューションは意味がない。さまざまな金融商品に異なる解決策が必要だ。どの金利がどの市場に適合するか近く徐々に収れんするだろう」との認識を示した。
アカデミー・セキュリティーズのマクロ戦略責任者ピーター・チア氏は、ブルームバーグ・ショートターム・バンクイールド・インデックス(短期銀行利回り指数=BSBY)を選好する点について、コマーシャルペーパー(CP)や銀行の譲渡性預金(CD)、債券のデータを反映する仕組みを挙げた。
BSBYはブルームバーグ・ニュースの親会社ブルームバーグ・エル・ピー傘下ブルームバーグ・インデックス・サービスが管理・運営している。
原題:Forcing Market ‘Unnaturally’ to One Libor Alternative Has Risks(抜粋)
LIBOR代替「最大公約数ない」無理押しで不測のリスクも-JPM - ブルームバーグ
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