【ワシントン=黒瀬悦成】ロイター通信は29日、複数の米当局者の話として、4月に始まったアフガニスタン駐留米軍の撤収作業が数日中に完了する見通しだと伝えた。バイデン大統領が設定した、米中枢同時テロから20年となる9月11日の撤収期限が大幅に前倒しされるが、アフガンの首都カブールの米大使館の警護のため約650人が残留するとしている。
CNNテレビによれば、カブール国際空港の警備支援のため、さらに約300人規模の米兵が残留する可能性がある。
アフガンでは、駐留米軍の撤収を受けてイスラム原理主義勢力タリバンがアフガン全土で攻勢を強め、支配地域を着実に拡大している。米軍撤収を受けてアフガンが再び内戦に陥り、国際テロ組織アルカーイダなどが欧米の権益に対する攻撃の拠点にするとの懸念も強まりつつある。
米中央軍によると、28日時点で輸送機896機分の物資がアフガン国外に搬出された。国外に移動した米兵の数は安全上の理由から公表していない。4月の撤収開始時点での駐留米軍の規模は約3500人。
バイデン政権は、駐留米軍の撤収が完了する前に米軍のために通訳として働いた現地の協力者を国外に避難させる方針を明らかにしているが、駐留米軍の撤収ペースが急ピッチであることから、現地協力者が国内に取り残される懸念も浮上している。
通訳らが米軍に協力したことを理由にタリバンに危害を加えられたり、「処刑」されたりする懸念が広がっており、米議会などから協力者とその家族向けの特別移民ビザの発給を急ぐよう求める声が強まっている。
アフガン駐留米軍 数日内に撤収完了 「テロ温床化」懸念高まる - 産経ニュース
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