中国で少子化の加速が止まらず、今年にも人口が減少に転じるとの見方が強まっている。すでに中国政府は、一人っ子政策に象徴される厳しい産児制限から出産の奨励にかじを切り、育児休暇の延長などの対策を打ち出している。しかし女性の就業環境を悪化させるとして批判を招くなど対策は空回り気味だ。 (北京・中沢穣)
中国で九月末、安徽省政府が公表した出生数が「衝撃的な数字」(党関係者)として注目を集めた。二〇一七年に九十八万人だった同省の出生数は二〇年に六十五万人にまで減少、今年はさらに前年比18%減の五十三万人にとどまるとの推計だ。今年一〜十月の出生数は前年同期比で21%減少しており、今年の出生数が推計をさらに下回る可能性も出ている。
中国メディアは、出生数が45%減少するまでに日本は一九八〇年から四十年かかったが、同省はわずか四年だった、などと伝えた。
河南省でも一〜九月の出生数が前年同期比で18・8%減少するなど、今年秋ごろまでの中国各地の出生数は軒並み前年同期比で二割近く減っている。一方で最新の「中国統計年鑑」によると、二〇年の出生数は前年より二百六十万人少ない千二百万人。今年の出生数は一千万人...
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