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Friday, December 23, 2022

ジェームズ・キャメロン監督が語る、映画『アバター』最新作を1秒48コマで撮影した理由 - GIZMODO JAPAN

想像を遥かに上回る映画体験でした。

前作から13年ぶりの続編となる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』。ジェームズ・キャメロン監督の手によって生み出された本作は、またしても映画体験をワクワクとさせてくれるものへと変えてくれましたよ。

映画『アバター』が2009年に公開されたとき、脅威の映像体験や3D映像革命のような言葉を耳にしましたが、本作はそれらのレベルが異次元に達しています。映画の素晴らしいところって、スクリーンを通して新しい世界を疑似体験できることだと思いますが、本作はただの擬似体験ではなく、(冒頭から最後のシーンに至るまで)ずっと自分がその世界に入り込んでいるような新感覚を味わうことができました。

それを実現可能にしたのは最新テクノロジーの力に加えて、誰もが共感させられる物語に仕上がっていたからだと自分は思います。本作は家族の絆や生命の繋がりを丁寧かつ美しく描いていて、個人的には3時間12分の上映時間も長いと感じることなく存分に楽しむことができました。

水中シーンはどの映像もため息が出るほど本当に美しかった

『アバター:WOW』場面写真(サブ3)
(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

本作は題名にもあるように、を舞台としたシーンが多く登場します。映像表現が難しいといわれる水の動きをここまでリアルに描いた作品は、この先しばらく登場しないのでは?と思うほど圧巻でした。

スキューバ・ダイビングの経験が少しある筆者の視点から見ても、水に差し込む陽の光や砂浜にうつる影の様子は自分が実際に水の中で見る景色とほぼ同じで、リアルすぎて逆に怖かったほど。また、本作には多くの海洋生物が登場しますが、ずっっっと眺めていたいほど、どの生物も神秘的で美しかったです。あと、スカイ・ピープルが操作する潜水艇やカニっぽい見た目の乗り物のデザインは個人的にめちゃくちゃ刺さりました...。

3000時間以上の水中滞在記録を持ち、誰よりも海を愛するキャメロン監督だからこそ、水の中をここまでリアルに描くことができたのだと思いますが、水中シーンの3D映像に関しては没入感をより深めてくれるので、きっと多くの人が映画館での3D映像体験をこれまで以上に楽しめるのではないかな、と思いました。

できる限り最高の環境を備えた映画館で見てほしい

『アバター:WOW』場面写真(サブ2)
(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

本作は3D映像に加えて、ハイダイナミックレンジ(HDR)やハイフレームレート(HFR)といった最新技術が使われていますが、これらが映画館での映画体験をより一層素晴らしいものに変えてくれたと感じました。まず初めにハイダイナミックレンジですが、鮮やかな色の表現はもちろん、映像がとにかく明るいおかげで、3Dメガネを掛けて見る映画は暗いという概念が自分の中で覆されました

また、ハイフレームレートの本作は、毎秒48コマで撮影されており、一般的な映画のフレームレートが毎秒24コマであるのに比べて、滑らかな映像表現を可能にしています。実際に見ると、動きの早いアクションシーンでも今何が起きているのか状況をしっかりと把握できたり、水しぶきや波などの細かい水の表現もリアルに感じることができました。ただ、一部のシーンではハイフレームレートと特定のVFXの組み合わせにより、映像が早送りされているように見えたり、超高性能なゲームエンジンを使ったデモ映像を見ているような気分になるところがありました。

本作をどの劇場で鑑賞するか迷っている、という方にはできる限り最高の設備を備えたスクリーンで見ることをおすすめします。そうなるとDolby Cinema(ドルビーシネマ)やIMAXシアターでの鑑賞をおすすめしたいところですが、映画館の距離的に難しい方もいると思います。それでも3Dとハイフレームレート対応のスクリーンで見ることをおすすめします。(たとえば、イオンシネマは全国のスクリーンで本作のハイフレームレート上映を行なっています。)

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』でハイフレームレートを採用したのはなぜか?

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のハイフレームレートは、これまでの映画と一線を画する映像表現を可能にしています。今回ジェームズ・キャメロン監督にインタビューする機会をいただいたので、なぜハイフレームレートの48コマを採用したのか、理由を聞いてみました。

IMG_6726

──『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は毎秒48コマのハイフレームレートで撮影されていますが、60コマや120コマの作品がある中で、なぜ48コマで撮影することに決めたのでしょうか?

ジェームズ・キャメロン監督:ハイフレームレートについては、いろいろテストを行ないました。120コマというのは実際60コマをダブルフラッシュしたものになるため、48コマまたは60コマという2つの選択肢に至りました。最終的に48コマを採用した理由は、レンダリングにかかる時間や効率の良さを考えた結果です。ハイフレームレートは2Dでなく、主に3D映像で価値を高めます。映像の解像度を上げるだけでなく、画面のチラつきを減らすことが可能になります。

ただ、ハイフレームレートはシーンによっては映像が滑らかすぎてしまう(ビデオのように見える)ので、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』ではすべてのシーンではなく、3Dの効果を上げるために一部のシーンで使っています。

DF-142921
(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

実際にテストを行ない早い段階で分かったこと、それはハイフレームレートと水の中のシーンの相性がとても良かったということでした。そのため本作の水中シーンはすべてハイフレームレートで撮影されています。ちなみに水の中を除いたシーンに関しては、全体の20〜30%のショットがハイフレームレートで撮影されていますよ。

この作品自体が大きな実験ということもあり、私たちは今もいろいろと試している最中ですが、水の中や動きの早いシーンを映すのにハイフレームレートを使ったことは大成功だと思っています。(キャラクター同士の会話や日常的な動きのシーンではハイフレームレートを使う必要はないと思っています。)

『アバター:WOW』場面写真(サブ4)
(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

また、ネイティリが"戦士"として活躍するシーンは、彼女の素早い動きを見たかったため、スローモーションを使わずに、ハイフレームレートで撮影していますよ。

最終的に私が言いたいのは、3D映像や70mmフィルムはフォーマット方式ですが、ハイフレームレートはオーサリングツールとして用いている、ということです。


映画『アバター・ウェイ・オブ・ウォーター』は現在上映中です。

最後に一言。パヤカン最高!

Source: 『アバター・ウェイ・オブ・ウォーター』

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